Vol.58　No.26　2022.4.5発行

もう下旬となってしまいましたが3月は水と衛生月間です。日本では水道の蛇口を回せば、飲み水にもなる安全な水を得ることが出来ます。トイレもほとんどが水洗でしかもウォシュレットで衛生的です。ところが世界の人口の1/3近い約22億人が安全な飲み水をそして人口の半分以上、約42億人が衛生的なトイレを使えていないと聞くと少々驚きます。その最大の原因は人口爆発です。この100年で18億人から79億人、そして現在も１年に800万人増えています。しかも文化的な生活をするために使用する一人当たりの水の量も増え続けています。ですからロータリーの奉仕活動の重点分野に水と衛生がはっきり謳ってあるのです。SDGsの目標6　にも「安全な水とトイレを世界中に」があります。実際に世界中の、多くのロータリークラブがグローバル補助金を使用して井戸や水道設備を水で苦しんでいる地域に建設し支援を続けてきています。

一方安全な水を当たり前に得られる日本は本当に大丈夫なのかと言いますと実はそうでもないのです。日本は日本で使っている水とほぼ同じ量の水を輸入に頼っているのです。輸入している食料品や工業製品を日本で生産したらどれほどの水が必要になるのか、つまりバーチャルウォーターを計算すると今使っている水の倍の量が必要となるのです。水の惑星と言われる地球ですがほとんどが海水と地下水で地上の生き物が使える水は全体のわずか0.01％でしかありません。気候変動で更に安全な水は確保しづらくなるでしょう。この大切な水資源をいかに守っていくのかが人類の課題です。

もう一つ伝えておきたいことは2015年SDGsが国連サミットで採択されるより以前からこういった問題にロータリーは取り組んでいます。最近はSDGsのバッジが目立つようになりましたがそれ以上にロータリーバッジに誇りを持っても良いのではないかと思います。
 

 

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