Vol.59　No.10　2022.10.18発行

本日の会長挨拶は、10月最初の例会ですので、恒例の「10年前の今月・2012年10月」の内容とさせて貰います。先々週の日銀に拠る3兆円を超える為替介入等の施策を見ると日本が世界から取り残されているような感じがします。異次元の金融緩和政策は、黒田日銀総裁が退任する来春まで終らないのでしょうか。

アベノミクス時代から変化している世界の状況に付いて行けてないように感じます。

さて10年前の今月には、こんなことが起きていました。

世界銀行発表「世界の失業者」2億人→ 内、25歳未満の若者4割弱

その後も弱者（多くの若者）と強者（多くの高齢者）との間で資産所有という面で（所得の面でも）格差が拡大して来ています。

最高裁判断 2010年参院選は「違憲状態」→ 「選挙無効」の可能性示唆

人口減少に伴う「限界集落」等地方での過疎化の進展に対して、我々はまだ解決策を見出し

ていません。

10/1 民主・野田第三次改造　文科相に田中真紀子氏就任

同氏のお名前を聞かなくなって久しいですが、越後交通㈱の会長をされているようです。この方も政治家として世の中の変化について行けなかったのでしょうか。

10/1 日本郵政グループ再編　郵便事業会社と郵便局会社との合併→「日本郵便」発足

情報の電子化の更なる進展により郵便事業も変換を迫られます。但し、個人的には手紙を書

くのも、戴くのも好きです。ラブレターがメールでは味気ないですよね。

10/8 山中伸弥教授「ノーベル医学・生理学賞」IPS細胞功績

その後の日本人のノーベル賞受賞者

2014年：3名（物理学）、2015年：2名（医学・生理学、物理学）、2016年：大隅良典氏（医学・生理学）、2018年：1名（医学・生理学）、2019年:1名（化学）、2021年：1名（物理学）

受賞される日本人研究者が徐々に減ってきています。また受賞者の中には、日本を離れて海

外に研究拠点を移されている研究者も複数います。日本の基礎的研究力の低下を感じます。

ちなみに2022年に日本人が「医学・生理学」分野で受賞すると予想（期待？）している日本

の医師は3割程度とのこと。

10/19 原油価格　$ 90.5 / バレル、10/26 $ 86.05 / バレル

現状の原油価格は、経済の景気後退を睨み、この当時よりもUS$ベースでは低いくらいで

す。但し、現状の日本における輸入価格は円安の進行により当時より高くなっています。日本の今後のエネルギー政策が、我々の生活及び事業活動に大きく影響を与えます。

10/31 パナソニック2013年3月期連結決算予想

→　500億円黒字から7,650億円赤字（のれん減損、資産損失）

浮沈戦艦パナソニックの苦しみが始まった時期ですが、海外戦略等での躓きが大きかった様です。つい最近その当時、パナソニックのCFOであった方からお話しを聞く機会がありました。中国での活動について中国政府からの方針でグループ企業が統一した管理ができなかったそうです。「他山の石」としたいですね。

いつも偉そうな事ばかり言っていますが、自分も含め我々今の日本人の目線が自国からのも

のに偏っており、世界から日本を見た時の目線が不足しているように感じます。

最後になりますが、最近ＲＩから届いた情報に拠れば（先日、篭橋ガバナーも言われていましたが）ポリオ症例数が増加しています。ポリオウイルス常在国のパキスタン、アフガニスタンでの増加に加えて、非常在国のモザンビーク、マラウイで症例が発生している様です。完全撲滅には、まだ長い道のりが残っています。

2022年7月に入会した前泊英樹君、山本央君に自己紹介をしていただきました。